2015年の「今年の漢字」は、このブログで本命予想した「安」に決まり、見事、的中しました。(エッヘン)
ただし、「とにかく明るい安村」さんが、インタビューで語っていたように、2015年の安は、「安心・安全の安」ではなく、「不安の安」でした。
<2015年「今年の漢字」発表 京都・清水寺>
最初に、まじめな「不安の話」をします。
日本全体で、「2016年の不安」の種を考えるといくつもありますが、特に心配なことを、4つ紹介します。
まず第1は、「平和への不安」です。
安保法案成立で、「専守防衛」から「積極的平和主義」に方針転換した日本が、国際紛争(特に「米中対立」や「IS(イスラム国)テロ」など)に巻き込まれないか、とても「不安」です。
2番目は、「福島原発への不安」です。
2013(平成25)年9月、安倍首相が、アルゼンチンのブエノスアイレスで行った東京五輪誘致演説では、「福島原発はアンダーコトロールされているから安心してください。」と話されていました。
一方で、2015(平成27)年10月の福島県での安倍首相の演説では、「福島原発の廃炉への取り組みは未知への挑戦である。」とも話しておられました。
「アンダーコントロール」と「未知への挑戦」、本当はどちらなのでしょう?
3番目は、「日本経済と社会の不安」です。
アベノミクスも新アベノミクスも、最も重要なのは「強い経済」だと強調しています。その経済政策は、「トリクルダウン理論」という考え方に立っています。
これは、「シャンパンタワー」が上から下へ順に流れて潤(うるお)っていくように、大企業や富裕層の支援政策を行うことが経済活動を活性化させることになり、富が低所得層に向かって徐々に流れ落ち、国民全体の利益となる。」という理論です。
しかし、実際の日本では、「生活保護世帯の増加」や、「下流老人」、「子供の貧困」という言葉に象徴されているように、貧富の格差がどんどん広がっていて国民全体が潤っているようには見えません。本当に、これで「安心してください」と言えるのでしょうか。
最後の4つ目は、「自然災害への不安」です。
巨大台風、集中豪雨、豪雪をはじめ、活発化する火山活動、そして阪神大震災や東日本大震災などの地震・津波、どれも心配です。
特に、「東南海地震・南海地震」が起こって70年、「東海地震」からは160年が過ぎていて、一定の周期で起こると言われている「南海トラフを震源とする巨大地震」のリスクは年々高くなっています。
<シャンパン・タワー 「トリクルダウン」?>
日本全体だけでなく、我が家でも「子供の不登校」や「親の病気・高齢化」など、多くの不安を抱えたまま2015年が終わってしまいます。
新しい2016年に向かうというのに、暗い話ばかりです。「何だかなぁ。」ですね。
でも、「安心してください。」
ここからは、「とにかく明るく前向きな話」をしたいと思います。
2015年秋に「見せてやれ、底力。」というテレビCMが放送され、バックには岡村孝子さん作詞・作曲の名曲「夢をあきらめないで」が流れました。
これは、17歳の女優・平祐奈(たいらゆうな、1998年~ 兵庫県出身)さんが演じる女子高生の1年間の受験生活を、「黒板アート」のアニメーションで描いたもので、大塚製薬「カロリーメイト」のCMです。
120秒間のCMは、34人の美大生たちが、のべ2623時間もの時間をかけ、計6328枚の黒板に描いたアニメーションで出来ています。
受験経験者なら誰もが記憶にある、あの苦しくも懐かしい受験生活が、レロトな黒板アートで描かれていて、見ていてすごく懐かしい気分になります。
ちなみに、平祐奈さんは、映画「案山子とラケット」やテレビドラマ「JKは雪女」などに主演し、CMでは他にも、任天堂、JR東日本、ソフトバンクなどに出演しています。女優の平愛梨さんは実姉です。
もう一つ、このCMを盛り上げているのが、バックに流れる名曲「夢をあきらめないで」です。
「♪あなたの夢をあきらめないで 熱く生きる 瞳が好きだわ♪」という歌詞を聞くと、じーんとなってしまいます。
CMでこの曲を歌っているのは、2015年11月にメジャーデビューしたばかりの18歳のシンガーソングライターの「Anly(アンリィ、1997年、沖縄県伊江島出身)」さんで、彼女は母方の祖父がアメリカ人のクォーターです。
ちなみに、彼女が中学卒業まで過ごした「沖縄県伊江島(伊江村)」には、インターネットのできる環境がなかったそうです。
17歳と18歳の2人のハイティーンを起用し、美大生たちの「黒板アート」をアニメーション化した「CM」を見ていると、「見せてやれ 底力。」のタイトル通り、大人が見ても、もう一度、あの青春時代の自分の底力を信じて、努力したくなる勇気が湧いてきます。
<CM「見せてやれ、底力」の黒板アート>
<CM「見せてやれ、底力。」のサイト>
https://www.otsuka.co.jp/adv/sp/cmt/
もう一つ、年末年始の前向きな話として、ご紹介したいのは、「逆境を笑え」という本を出した川崎宗則選手(1981年~ 鹿児島県出身)の言葉です。
アメリカのメジャーリーグとマイナーリーグを行ったり来たりしながらも、へこたれず、アメリカ人以上に前向きで、現地でも人気の野球選手、川崎宗則選手=ムネリンはこんなことを言っています。
「逆境、いいじゃないか。笑っていこうぜ。笑っちゃえば、逆境なんて何もなくなる。
そりゃ、おれにも笑えないと思うときだっていっぱいあるけど、そんなときは無理しての作り笑いが大事。逆境のとき、おれはみなさんに苦笑い、作り笑いをオススメします(笑)。
本当に強い人は、自分の弱さ、他人の弱さを知ってる人。
人間は弱いんだってことを知ってる人は優しいよ。だから、ポジティブになれる人は、ネガティブな自分を知っていて、受け容れてる人なんだと思う。」
新しい年、2016(平成28)年は、日本にとっても、私にとっても決して明るい年には思えません。
でも、苦しくても逆境でも、自分の底力を信じ、「逆境を笑って」、自分史上で「最高の自分」、人生の「キャリア・ハイ」を目指して、前向きにポジティブにがんばって行こうと思っています。
<川崎宗則選手の本「逆境を笑え」>
2015年のお別れ、そして2016年の最初に、CM「見せてやれ、底力。」に出ていた部分の「夢をあきらめないで」の歌詞と、Anlyさんのメジャーデビュー曲「太陽に笑え」の歌詞の一部を紹介します。
♪「夢をあきらめないで」 (作詞・作曲 岡村孝子 1987年)♪
乾いた空に 続く坂道
後姿が 小さくなる
優しい言葉 探せないまま
冷えたその手を 振り続けた
いつかは 皆 旅立つ
それぞれの道を 歩いていく
あなたの夢を あきらめないで
熱く生きる 瞳が好きだわ
負けないように 悔やまぬように
あなたらしく 輝いてね
♪「太陽に笑え」 (作詞・作曲・歌 Anly 2015年)♪
(一部抜粋)
歩け 歩け 負け続けても
その続きはきっと誰もが 予想出来ない
泣いて 泣いて 喜べる日はまだ
うつむかないで 目線は上へ
太陽に笑え それが my life
<お礼>
2015年1年間、このブログを見ていただき、本当にありがとうございました。
2016年は、逆境でもポジティブに笑って、「夢をあきらめないで」がんばろうと思っています。
どうかよろしく、お願いします。
<一句>
平成の 賀状スマホで おめでとう!
<一首>
みかん食べ 百と八つの 思い出を 紅白歌い 今年も暮れる
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